さて、練習には様々な方法があります。
- 新曲視唱(楽譜を見て正しい音程で歌う)
- 聴音(音を聴いて書き取る)
- リズム課題(複雑なリズムを両手で叩き分ける)
では、どの練習に取り組めば良いのでしょうか?
単刀直入に申し上げます、最初は「新曲視唱」の練習だけを丁寧に行なうべきです。
理由をご説明します。
そもそも、音感を付けたいのであれば、聴音の練習をやればいいのではないか?という疑問が上がると思います。しかし、これは落とし穴です。
ここで最も重要なのは、音を聞き取るということは、自分の中に音の確かな基準が存在してからはじめて出来ることだということです。これは英語のリスニングのさいに、知らない単語やあやふやな単語は、聞き取れないということとまったく一緒です。
ですから、最初に組むべきは、多く音データを脳内にインプットさせるトレーニングである新曲視唱なのです。他の練習を開始するのは、それが十分に軌道に乗り、脳内で音が自由自在に動く芽を出し始めてからでまったく遅くありません。
そうした新曲視唱の練習を行なった後に、聴音やその他のトレーニングを開始することで、十分に耕した地に種を蒔くように、効果的な練習を行なうことが出来ます。